2017春夏の傾向。

2週間ほどのヨーロッパ出張を無事に終え帰国の途についていま

す。最終的なオーダーをまとめたりだとか、各ブランドの打ち出

しを再確認して展開カラーや展開サイズを決定していきます。意

外と思われるかも知れませんが、ここから先の仕事は大きく理系

力が問われます。よく知り合いや友人なんかからは海外仕入れと

いうと華やかな現場で到底理系とは程遠いと思われていますが、

実際にはエクセルをフル可動しての計数管理がとても重要な仕事

だったりします。良い商品を仕入れをしても展開サイズや数量を

見誤るとたちまち大変な事になってしまいます(笑)ですから自

店の顧客データやらを参考にして係数を決定していきます。それ

とは反対に、展示会やショールームで商品を決めるのは全ては直

感力だったります。ここでの係数意識は商品選びに邪魔でしかあ

りませんので右脳に神経を集中させます。あーだこーだ考えても

最初にピンと閃いた感覚が全てだったりすると言えます。人間の

脳が過去の経験則から直感に”最適な解がある”と以前脳科学者が

言っていましたがその通りだったりします。

話が横道に脱線しまくりですが…

さて2017春夏の傾向です。

大まかに言うと、昨今のカジュアル一辺倒から若干のクラシック

回帰の傾向がチラホラ…という感じです。その中でも興味深かっ

た事として特に各サプライヤーからトレンチコートの提案があり

ました。トレンチ自体はド定番なアイテムですのでファッション

に携わる者としては今更どうという感じはしませんが、これだけ

各ブランドからトレンチコートの提案がある事は今まで無かった

様に思います。もう一つ特徴的な事として、ラインストーンやス

ワロを使った3D系のTシャツをあまり目にしなくなりました。あ

れだけ各サプライヤーがこぞって、ギトギトのデコラティブなキ

ラキラTシャツを提案していたのですが…。(笑)

ファッション全体の流れとして、ここ数年いかに身体のラインを

美しく見せるかという細身のシルエットから完全に、ユルい感じ

へとトレンドは変化している事も少なからず関係しているのかも

知れません。

よりジェンダーでユニセックスなデザインが目立つ様になってき

ました。以前にもお話しましたがイタリアのプリントは相変わら

ずダサいのですが(笑)その中でも面白い出会いもありましたの

でまたの機会にご紹介します。

カラーはアース系の色目が大変多く、以前の様な発色の良いビタ

ミン系のカラーは全く見なくなりました。今、これらの色を着て

たら完全にアウトですね(笑)

ブラックのトレンドは引き続き各サプライヤーから提案されてい

ました。一部のトップモードブランドを除いて、これだけブラッ

クが提案されているというのも以前では考えられない事でもあり

ます。昔程ではありませんが基本的にイタリア人は黒を着ません

ので…。

これについてはまた別の機会にお話したいと思います。

各セレクトショップさんによっトレンドの見方、判断は様々だと

は思いますがやはりカジュアルからの揺り戻しは実感しました

ご自身のオシャレの参考にしていただければ幸いです。

ma-ma

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